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慢性疼痛を有する患者様のリハビリの進め方に悩んでいませんか?

運動器疾患のリハビリにおいて、慢性疼痛を有する患者様は少なくありません。 こうした慢性疼痛を引き起こす原因を探るための技術は数々ご紹介させていただいてきましたが、あなたはマッスルインバランスという技術をご存じでしょうか? その人の長年の姿勢や生活習慣、職業、スポーツなどが特定の組織に物理的ストレスが繰り返すことや、持続的にかかることによって損傷することが多くみられます。 こうした問題を解決する方法について、今日はご紹介してみたいと思います。   理学療法士・作業療法士がマッスルインバランスを学ぶ理由とは? あなたも経験したことがあると思いますが、治療後とても楽になりました、と喜んで帰られた患者様が、翌週には痛みをぶり返しているという症例は多くみられると思います。 痛みのある場所を治療し、患者の訴えが一時的に改善したとしても、原因となっている異常姿勢アライメントや異常な運動パターンを改善しなければ、また再発を起こしてしまいます。 関節や、筋、神経というハードウェアの治療で終わらずに姿勢や運動パターンの修正という脳のソフトウェアの治療が必要です。 この痛みや変形を引き起こす原因となる筋緊張異常や筋力低下、その問題点を探す方考え方や治療法を徹底的に学ぶ必要があります。   そのためには様々な勉強をする必要がありますが、マッスルインバランスという技術を学ぶことで、臨床でよく目にする慢性疼痛を引き起こす症状の問題点の追求方法を学ぶことができます。そのため臨床の中ではかなりよく使われているだけでなく、書籍としても数多く販売されています。   五十肩などの慢性的な肩の問題点を考える  肩こりだけでなく、肩関節周囲炎と呼ばれる症状を呈する患者様を担当した経験は一度や二度ではないと思います。 その際にあなたはどこにアプローチをすることが多いですか?   確かに肩関節周囲の問題を調整することは多いと思います。 しかしながら、肩こりの問題点や肩関節周囲炎の問題点は、肩関節に問題がある場合もあれば、ほかの問題点の結果、肩に症状が出ているという考え方もできます。 例えば猫背の患者様で考えてみましょう。 こうした患者様は頭頚部は猫背でない患者様に比べて頸部の伸展角度は増大すると思いますよね。   となると、こうした問題が首のこりや頭痛に影響するというのも理解できると思います。 それと同様に肩こりや肩関節周囲炎の問題はこうした姿勢による問題も考えていかなければいけません。   脳血管疾患においても、整形外科疾患においても、アライメント異常を呈する患者様は多く、その問題点の見つけ方に悩むという方は多いと思います。 そうした患者様のリハビリで悩む方は、ぜひ姿勢のチェックを徹底し、どこに問題があるのかを考えられるようにしていきたいですね。 本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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なぜ片麻痺患者様のリハビリで正常発達学を学ぶべきなのか

脳卒中片麻痺患者様のリハビリは新人セラピストのうちにはどのように進めればいいかわからないと悩むことも多いと思います。 私は新人の際に先輩には一つ一つ正常動作と比較して、何が違うのかを考えるように教えていただきました。 また、正常発達学的にどんな機能から獲得していくのかということを考えてリハビリを進めるようにと教えていただきました。皆さんはどのように先輩に教えてもらいましたか?   今日は脳卒中片麻痺患者様のリハビリの進め方について考えてみたいと思います。   脳卒中片麻痺患者様のリハビリは正常発達学的に考えよう ヒトは徐重力位から寝返りやリーチ動作を経て、抗重力位での活動方法を獲得していきます。そのため、背臥位での重心移動はとても重要になり、その評価は欠かせないものであると教えていただきました。 しかしながら、早期離床、早期歩行を求められるあまり、こうした徐重力位での動作の評価は忘れがちになっているセラピストが多い印象を受けます。   もちろん、入院期間が短いこともあり、優先順位があるのも理解しています。 そのためやりたいことや、やるべきことがなかなかできないという葛藤に悩むセラピストもいることでしょう。 だからこそ、日々のリハビリ時間を有効に活用するために、正常発達学的な知識を理解し、より効率的にリハビリを進めるように考えていかなければいけません。   もしこうした内容に興味を持っているのであれば、こちらのセミナーをチェックしてみてください。 成人片麻痺患者様の基本動作を正常発達学的な視点から評価・治療する|基本動作編 一括申込        
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脳卒中片麻痺患者様が自宅復帰で必要な洗濯物干し動作の練習法とは?

あなたは一人暮らしを経験したことはありますか? 一人暮らしを経験したことがあれば、日常生活の中で食事の準備や掃除、洗濯など日常生活の中で欠かせない動作をルーティン化することの重要性を理解していると思います。 もしあなたが脳卒中片麻痺などになってしまった場合、こうした動作がなかなかできなくなってしまうことを想像してみてください。 どのようにすればいいのか、どのような要素を練習すべきなのかを考える必要があると思いませんか? 今日は脳卒中片麻痺のADLリハの進め方について考えてみたいと思います。   掃除機掛けや洗濯物干し動作を細分化するとどんな要素が必要なのか? 洗濯物干し動作や掃除機掛け動作を細分化して、リハビリとして考えると、共通することがあります。 それは情報へのリーチ動作であったり、重たいものを持ち運んだりしゃがみ動作であったりと、日常生活の中で基本動作だけではなく、応用的な動作練習が必要になります。   特に床へのリーチ動作は我々であっても腰を痛めたりと様々な問題を引き起こすような難しい動作練習であります。   そのため家事手伝いなど社会サービスを利用して生活される方が多い印象を受けますが、 実際に自分でできるならやりたいと思われるのが自宅復帰をされる患者様です。 実際に自宅で生活されている方が訪問リハビリ内で掃除機がけや洗濯物干し練習をリハビリの中で対応することは少なくありません。 もしあなたの患者様が自宅復帰を考えているのであれば、 こうした応用動作におけるリハビリの進め方を学んでみませんか? 今日の内容に興味を持っていただけるのであれば、こちらのセミナーがおすすめです。   脳卒中片麻痺のADLリハの進め方|掃除機がけや洗濯物干し動作を細分化したアプローチ法   講師:生野 達也 先生 動きのコツ研究所 所長 / 理学療法士 ※その他略歴はこちら  
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肩関節のリハビリを胸郭や脊柱の影響を考えながら進める方法とは?

肩関節のリハビリテーションは、肩の痛みや機能障害を改善し、 生活の質を向上させるために不可欠です。   しかし、肩関節の問題を解決するには、 単に肩関節自体を治療するだけでなく、 胸郭と脊柱の影響を適切に考慮することが重要です。 今回は、肩関節のリハビリテーションにおいて 胸郭と脊柱の重要性について考えてみたいと思います。 肩関節の治療で考えておくべき胸郭と脊柱の重要性について 肩関節は、上腕骨と肩甲骨が結合した部位で、 大きな可動域を持っています。   この可動域は、日常生活やスポーツ活動において様々な動きを可能にし、 肩関節の健康な機能が重要です。   しかし、肩関節は非常に複雑で、多くの要因によって問題が引き起こされることがあります。 肩の痛み 制限された可動域 肩の不安定感 筋力低下 など 肩関節に関連する症状は様々です。   これらの問題を解決するために、肩関節自体の治療だけでなく、 その周辺構造にもアプローチすることが重要です。   特に胸郭は鎖骨を通じて肩甲骨が結合した部位で、 大きな可動域を持っています。 この可動域は、日常生活やスポーツ活動において様々な動きを可能にし、 肩関節の正常な動きが求められます。...
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股関節や足関節の姿勢制御機構を学びませんか?

姿勢制御を考えるうえで股関節や膝関節、足関節の姿勢戦略を考えずにはいられません。姿勢戦略とはストラテジーと呼ばれ、我々は予測的姿勢戦略として股関節や足関節などの機能を利用して姿勢を維持します。 こうした姿勢戦略は脳血管疾患であっても、整形外科疾患であっても考えなければいけません。 今日は姿勢戦略について考えてみたいと思います。   足部や股関節の姿勢戦略を機能解剖学的に考える方法を学ぼう 足関節、足部は、歩行など荷重時における床面からの外力を、一番初めに受ける部位であり、これらの機能の安定が、バランスやパフォーマンスの能力を左右します。特に足部では、足根骨1つ1つが協調して動くことで、それらをコントロールするため、アーチの機能を理解することは重要です。 しかしながら足部の環境について評価する技術にどれだけのセラピストが目を向けているでしょうか?   また股関節は股関節だけでなく体幹と股関節の連動した働きにより、姿勢戦略を維持しています。股関節の術後の患者様は特にこうした機能が破綻しており、バランス能力が著しく低下しているといっても過言ではありません。   それは脳血管疾患であっても同様のことが考えられます。 そのため股関節での姿勢制御を考えるべきことが重要になります。   こうしたことを考えるために必要なセミナーをエポックでは用意しております。 若手セラピストのための股関節・足部からみた歩行・バランス評価 講師:池田 崇 先生昭和大学 保健医療学部 理学療法学科昭和大学藤が丘リハビリテーション病院昭和大学スポーツ運動科学研究所   本日も最後までお読みいただきありがとうございました。  
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認知症患者様の在宅復帰を考えるために必要なこととは?

認知症は、加齢に伴って増加する神経変性疾患で、患者の日常生活に深刻な影響を及ぼします。 この疾患には、認知機能の低下に伴う行動・心理症状が共通して現れます。 ほかにも記憶障害、言語障害、問題解決能力の低下、そして感情や行動の変化が含まれます。 これらの症状は、患者自身だけでなく、家族や介護者にも大きなストレスをかけることがあるのです。 だからといって、在宅生活ができないというわけではありません。 認知症を呈していても在宅生活を営むためには何を考えて調整していかなければいけないのでしょうか? 今日はこうしたことについて考えてみたいと思います。   認知症とリハビリの重要性について 認知症は、患者とその家族にとって非常に困難な状況をもたらす可能性がありますが、理学療法士が果たす役割は非常に重要です。 リハビリテーションは、患者の生活の質を向上させ、日常生活における自立性を回復させるのに役立ちます。 そして何より我々理学療法士が関わることで、患者様の感情の変化に対処し、患者が家族や介護者とコミュニケーションを取りやすくする方法を提供できます。 また、ストレス軽減のためのリラクゼーションも教えることができます。   認知症患者様の在宅復帰について 認知症があるからといって施設に入所しなければいけないというわけではありません。まず重要なのは在宅生活を送るための環境調整が必要になります。危険物の除去やわかりやすいサインを示すような環境調整を行うことで患者様が安心して過ごせる空間を提供することが重要になります。また家族に対する支援も重要になります。こうしたことを徹底的に調整することで、在宅復帰をいかに調整していくかをこれから考えていきたいですね。作業療法士のための認知症患者様の生活支援の考え方|在宅復帰で覚えておくこととは?============ ※※理学療法士・作業療法士・言語聴覚士をはじめとする コメディカル、セラピストのための臨床に活きるセミナーがここにあります。 https://seminar.ep-och.com/ ※※※※※※※※※※※※ エポックオフィシャルX(旧Twitter)では臨床で使える知識や セミナーの最新情報をチェックすることができますのでぜひフォローしてください https://x.com/e_p_och ============
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SpO2や血圧の低下と整形外科疾患の関連|肺血栓塞栓症から学ぶ

整形外科疾患のリハビリテーションは、患者の運動能力や生活の質を向上させることに重点が置かれると思いますが、 中にはリハビリテーション中に酸素飽和度(SpO2)が低下する疾患があることがあります。  そのため整形外科疾患であっても、きちんとSpO2をチェックし、そのSpO2が低下する理由を考えていく必要があります。 この現象の理由を理解するため、肺血栓塞栓症(Pulmonary Embolism、PE)の一例を取り上げて考えてみたいと思います。   肺血栓塞栓症とは?なぜSpO2をチェックすべきか? 肺血栓塞栓症(以下PE)は、肺動脈やその分岐に血栓が詰まり、肺の血流が制限される疾患です。 この血栓は通常、脚の深部静脈血栓症(Deep Vein Thrombosis、DVT)から発生し、血液中に浮遊し、肺に到達します。 PEは重篤な病状であり、呼吸困難、胸痛、SpO2低下などの症状を引き起こします。これは呼吸器疾患だけでなく整形外科疾患、術後の患者様であっても怒ることがしばしばみられます。 ではなぜPEがリハビリテーション中にSpO2低下を引き起こす可能性があるかについて考えてみたいと思います。  肺血栓塞栓症のリスクを考えよう まず、整形外科手術や外傷によるリハビリテーション中、 患者は通常、長期間寝たきりまたは座位で過ごすことがあります。 この期間に、静脈血栓(DVT)が形成されるリスクが高まります。 特に下肢の筋肉が十分に活動しないと、血液が滞留しやすくなります。   次にリハビリテーション中、患者は通常、外傷や手術の影響で運動が制限されます。 このため、下肢筋肉のポンプ作用が低下し、DVTのリスクが高まります そしてDVTから生じた血栓は、一部が分解し、血液中に浮遊することがあります。 これらの血栓が肺血管に到達すると、PEを引き起こし、肺の血流を制限します。 PEの進行により、肺胞の酸素交換が妨げられ、結果的にSpO2低下が起こるのです。   肺血栓塞栓症を予防するために必要な血圧測定とは? 訪問現場において血圧測定や体温測定は必須技能です。 測定し、その検査結果を考察することは医療従事者にとって欠かせない技術といっても過言ではないでしょう。 なぜなら訪問現場では看護師や医師が毎日チェックしてくれるわけではないからです。 少しでもおかしいなと思うその疑問点がとても重要になります。...
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手や肘のストレッチが重要な理由|テニス肘から学ぶ

手や肘の疾患、特にテニス肘は、日常生活やスポーツ活動において非常に一般的な問題です。 これらの疾患に対処し、予防するために手や肘関節のストレッチ技術を身に着けることは重要です。 今回は、2つの事例を通じて、なぜ手や肘のストレッチが重要なのかについて説明します。 テニス肘の緩和や予防について テニス肘(肘外側上顆炎)は、肘の外側部分に痛みや炎症が生じる疾患で、テニスなどのラケットスポーツだけでなく、日常生活でも発症します。この痛みは手や肘関節の過度な使用によって引き起こされ、日常生活に支障をきたすことがあります。 また、日常生活の中であれば社会人でスポーツをしていなくてもテニス肘のような症状を呈することがあります。たとえば長時間のキーボード操作やマウスの使用により、手や肘に負担をかけることがあります。 これは、テニス肘のような疾患を引き起こす可能性があります。しかし、手や肘のストレッチを日常的に行うことで、筋肉や腱の緊張を緩和し、テニス肘を予防できます。また、痛みや炎症が既にある場合でも、適切なストレッチは症状の緩和に役立ちます。   手や肘のストレッチ技術を身に着けることは、テニス肘などの疾患の緩和と予防、手関節痛や緊張の軽減に役立ちます。 これらの事例から分かるように、手や肘は私たちの日常生活において重要な役割を果たしており、その健康を維持するためにストレッチは欠かせない要素です。 正しいストレッチを継続的に行うことで、手や肘の健康をサポートし、より快適な生活を実現できます。もしこうした内容に興味があるのであれば、こちらのセミナーをチェックしてみてください。 理学療法士・作業療法士のための肘・手関節に対するストレッチ技術とリハビリ 講師:芝 由則 先生 ひろし整形外科 リハビリテーション科科長/理学療法士  ※その他略歴はこちら     本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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