慢性疼痛の治療にはトリガーポイントとアナトミートレインの関係性を学ぶべき理由とは?

外来やクリニックでその日は痛みが軽減したとしても、

次の日にはまた痛みがぶり返すということも少なくありません。

こうしたことに悩んでいるというセラピストは多いはず。

 

慢性疼痛を解決するためには、根本的な部分を解決しなければいけません。

特に慢性疼痛を有する筋・筋膜性疼痛症候群は臨床の中でよく目にする問題です。

これらをトリガーポイントと表現することはよくあると思いますが、

こうした問題を解決する技術をあなたは習得していますか?

 

トリガーポイント療法とは?

トリガーポイント技術は、特定の筋肉内のトリガーポイントを見つけ出し、

痛みの原因である可能性を評価する方法を提供します。

トリガーポイントはしばしば筋肉の硬直や不快感の原因となり、

その場所を正確に特定できることは、痛みの解消に向けた第一歩です。

トリガーポイントの適切な治療は、患者の痛みを緩和し、日常生活の質を向上させるのに役立ちます。

 

こうしたトリガーポイント治療は臨床家の中で慢性疼痛治療を担当するセラピストには重要な技術です。しかしながらこうした原理原則を理解しないまま、患者様の痛み治療に対応しているセラピストは少なくありません。

 

そのため根本的に解決に至らず次の比にはまた痛みをぶり返すという患者様が多いのではないでしょうか?

 

なぜトリガーポイント療法を学ぶべきなのか?

よく、なぜトリガーポイント療法を学ぶべきなのかと質問されます。

トリガーポイントというものは、前述したように、

筋肉の硬直や不快感の原因となります。

我々においても運動後にこうした経験をした方もおられると思います。

これを筋・筋膜性疼痛症候群と言います。

 

筋・筋膜性疼痛症候群とは、画像検査や血液検査などをしても異常がなく、

筋や筋膜、およびその周辺組織に痛みやコリを生じるような痛みのことを言います。

こうした筋膜のつながりや筋の構造を理解し、治療につなげることこそ、

我々理学療法士や作業療法士の役割です。

 

しかしながら痛みの治療ではただのマッサージに終始しているという方も少なくありません。

だからこそこうした筋膜リリースや、トリガーポイント療法を学ぶべきなのです。

 

トリガーポイント療法を学ぶと筋の生理学的な変化がわかる

実はトリガーポイントの形成メカニズムについては、科学的根拠が解明されていない部分があります。

しかしながら、一番有力視されているのは受容器の過敏化によるものであると考えられています。

 

受容器が炎症や筋収縮といった様々な刺激によって過敏化され、

興奮することで形成されると言われています。

特に同じ姿勢の保持やスポーツなどによって同じ動作の繰り返しで過敏化すると言われています。

過敏化した受容器が、すぐに修復されずに持続することで形成されます。

 

トリガーポイント治療を学ぶことで、こうした筋の生理学的変化をきちんととらえることができるようになり、

どのように治療すべきかが明確になるはずです。

 

そして何より痛みの原因となる箇所を解決することができます。

 

トリガーポイントを理解してきちんと治療できるようになろう

トリガーポイントは受容器が炎症や筋収縮といった様々な刺激によって過敏化することで起こると言われています。

こうした問題を解決するためには、それを引き起こしている姿勢や動作を見出し

解決するように努めなければいけません。


先日対応させていただいたスポーツ選手は特にこれが強く、

身体の動きや姿勢の崩れが強くみられているため、針を打って楽になっても次の日にはまた同じようになっているという問題を抱えていました。

 

実は局所の問題だけでなく、そこに問題を起こしている原因が他にあったのです。

それは筋膜連結の関係上、全身を診て治療をしていかなければいけません。

そのためにはトリガーポイントだけでなく、筋膜連結を合わせて考えていく必要があります。

 

筋膜連結とトリガーポイントの関係性について

筋膜連結はアナトミートレインとも説明されることがあります。

これら両者の関係性は局所の近位譲渡全身の筋膜連鎖をつなぐ概念として表現されることがあります。

例えばハムストリングにトリガーポイントがあると、同じSBL上の腰部や後頸部の過緊張を引き起こすことが知られています。

 

こうした全身を診て治療をするということを考えていくことが筋膜連鎖を考えることに繋がるのです。

ぜひこうしたことに興味を持ってみてくださいね。

 

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講師:芝 由則先生

ひろし整形外科 リハビリテーション科科長/理学療法士

 

 

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