肩関節のリハビリで骨盤の状況を評価すべき理由とは?
肩関節の治療を進めるうえで、見落としてはならない重要な視点があります。
それは、肩関節そのものだけでなく、脊柱や骨盤を含めた全身の評価を行うことです。
臨床現場では、治療用ベッドに仰臥位となり、肩関節の可動域や疼痛に対して局所的な治療を行う場面が多くみられます。
もちろん、それ自体は必要なアプローチですが、それだけでは十分とは言えません。
肩関節の運動は、脊柱の可動性や骨盤のアライメントと密接に関係しており、体幹の動きが制限されていると、肩関節に過剰な負担がかかることがあります。
特に立位や座位といった日常生活動作では、骨盤・脊柱の運動が肩の動きを支えているため、これらを評価せずに肩関節のみを治療しても、根本的な改善につながりにくいのです。
肩関節治療においては、全身の連動性を意識した評価とアプローチが不可欠だと言えるでしょう。
今日はその理由について解説します。
肩関節の治療を考えるうえで骨盤の影響を考える理由とは?
肩関節の動きを考えるうえで重要なのは、肩関節そのものだけに注目するのではなく、それ以外の要素を正しく理解して評価・治療することです。
肩関節は単独で機能しているわけではなく、特に脊柱の影響を大きく受けています。
実際に肩関節の挙上動作を分析すると、肩甲上腕関節が担う割合は全体の約40%に過ぎないとされ、残りの60%は肩甲胸郭関節や胸椎、骨盤を含む体幹の動きに依存しています。
つまり、肩の機能を正しく捉えるには、肩以外の要素を無視できないのです。
臨床現場では、肩関節に痛みや可動域制限がある患者様を担当すると、どうしても肩そのものの関節可動域や筋機能に目が向きがちです。
しかし肩関節に影響を与える要因の大半は体幹や骨盤に由来しており、それらを評価せずに肩だけを治療しても、根本的な改善にはつながりにくいといえます。
したがって肩関節障害のリハビリテーションでは、肩関節の解剖学的理解を深めると同時に、脊柱の柔軟性や骨盤の安定性、全身の運動連鎖を丁寧に観察することが不可欠です。
肩関節の問題を肩関節だけで解決しようとするのではなく、体幹を含めた包括的な視点を持つことこそが大切なのです。
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