膝関節の構造理解にエコーを学ぶことの有用性とは?
膝関節のリハビリは、多くのセラピストが難しさを感じる分野の一つです。
その理由のひとつに、膝関節が股関節と足関節という大きな関節に挟まれた中間関節であるという特徴があります。
この位置関係ゆえに、膝そのものの問題だけでなく、上下関節の影響を強く受けるため、症状の原因を正確に見極めることが難しくなるのです。
臨床の現場では、膝関節痛や可動域制限、筋力低下など、さまざまな問題を抱える患者様を多く目にします。
特にスポーツ現場では、膝の外傷や慢性的なオーバーユースによる障害が増加傾向にあり、再発を防ぐためのリハビリテーションの質が求められています。
では、この中間関節である膝関節を適切に評価・治療していくためには、どのような視点が必要なのでしょうか。
単に膝関節そのものを評価するだけでなく、股関節や足関節のアライメント、筋バランス、荷重線の変化などを総合的に捉えることが重要です。
今日は、膝関節リハビリの基本的な考え方と、臨床で意識すべきポイントについて解説していきます。
膝関節のリハビリに股関節や足関節の解剖学・運動学的知識は必須
膝関節のリハビリは、中間関節であるということをまずは理解しなければいけません。
つまり股関節や足関節のアライメント不良の影響を受けるということがわからなければ、なかなかうまくリハビリは進まないのです。
膝関節の基本的な解剖学を頭に入れたうえで、
上記のように股関節と足関節の影響を受けやすいということを理解し、
これらの知識を徹底的に理解する必要があります。
例えば、膝関節のアライメントを中間位に保持したいとしましょう。
その場合に足関節の内側縦アーチが崩れている状態であれば、重心位置は内側方向に崩れていきます。
股関節が外旋位になれば・・・・
と考えると、膝関節はどうなるか想像はつきますよね?
これらのことからもわかるように、中間関節である膝関節は、足関節のアライメントや股関節のアライメント調整から行っていく必要があるのです。
変形性膝関節症の治療は膝関節以外を徹底的にチェックしていくべき理由とは?
- 人工膝関節術後の関わり方がわからない
- 変形性膝関節症の痛みの解決方法がわからない
- どのようなアプローチをすればいいかわからない
こうした悩みを抱えているセラピストは意外と多いと感じています。
実はそれは膝関節を徹底的に評価することにこだわりすぎて、
他の場所をチェックできていないのではないでしょうか?
私は膝関節は足関節と股関節の間に挟まれている中間関節として知られており、
隣接関節の影響を受けてしまうということをご紹介しました。
ということは、体幹の立ち直り反応が左右差が出現しているのであれば、
こうしたこともチェックしていく必要がありますし、
頭頚部の動きについてもしっかりと評価していく必要があります。
膝関節の問題は膝関節だけでは語れないのかもしれませんね。
骨盤の前後傾は、運動連鎖的に股関節にも影響を及ぼしますので
このアライメント調整は膝関節疾患にはとても重要な役割を担います。
膝関節疾患のリハビリは全身の調整が必要だといっても過言ではないかもしれません。
膝関節の変形のメカニズムをエコーを利用して学べます
変形性膝関節症は、超高齢社会の進展に伴い今後さらに増加すると考えられています。
膝関節に痛みや可動域制限、筋力低下を抱える患者様は、日常生活動作の制限や活動量の低下をきたしやすく、生活の質にも大きな影響を及ぼします。
そのため、理学療法士や作業療法士にとって膝関節の障害は避けて通れない重要な課題です。
患者様の機能改善を目指すには、まず膝関節の解剖学的構造や運動学的特性、力学的ストレスのかかり方を正確に理解しておく必要があります。
さらに、疼痛の原因や関節の変形、歩行の崩れといった症状を評価し、それぞれに応じたリハビリテーションプログラムを立案することが求められます。
基礎的な知識と臨床での観察力を組み合わせることで、患者様が再び快適に歩行し、生活の自立を取り戻せるよう支援することが私たちの大切な役割といえます。
エポックセミナーでは、リハビリテーションに必要な膝の解剖・運動学の知識の整理から、
膝OAの保存リハビリテーションやTKA術後リハビリテーション、
歩行機能改善のためのリハビリテーションの考え方などを紹介していただきます。
膝関節の痛みと可動域制限を読み解く|解剖学、運動学、エコーでわかる構造・動き・治療のヒント
講師:柴本 圭悟 先生
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