リハビリ現場における住宅改修や環境調整の考え方とは?
住宅改修や環境調整は、患者様が在宅に復帰するにあたり、安全で安心して生活できる環境を作るためにはとても重要な知識である一方、どうしてもそこまで手が回らないというセラピストも少なくないのではないでしょうか?
病院で患者様のご自宅の環境を想定して日常生活動作練習を行うことは常日頃から行っているかもしれません。
しかしながら、すべての患者様がその環境下で同じ動作を再獲得できるというわけではありません。
今の患者様の能力面から、退院時の能力面を想定し、どの程度であれば可能かを予想した上で、自宅での生活を検討しながら住宅改修や環境調整をする必要があります。
今日はこうしたお話をさせていただきます。
住宅改修や環境調整はいつから始めるべきか?
入院患者様のリハビリはずっとあなたの病院で行えるわけではなく、
早期離床、早期歩行を推奨されているように、早期退院も促されているはずです。
それは病院経営を考える上では至極当然の考え方ではありますが、患者様が安心、安全に自宅で生活するために、我々は患者様が入院してこられた時から、ある程度の目算を立てて、患者様のリハビリを提供していかなければいけません。
おおよそ住宅改修や環境調整は回復期病院であれば、退院日から逆算して1~1.5カ月前くらいから考えるセラピストが多いのではないでしょうか?
ですが、環境調整は入院当初からおおよそ予想を立てて考えていくべきことだと私は考えます。
環境調整で覚えておくべきこととは?
では環境調整を行う上で覚えておくべきことは何でしょうか?
結論としては当たり前のことになりますが、患者様のご自宅の環境をきちんと頭に入れたうえで、リハビリを行っていくということになります。
例えば、自宅に帰るにあたり、県営住宅でエレベーターの無いところに住まれているのに、階段昇降の練習をしたことが無いということは無いようにしておきたいと思いませんか?
このように患者様がご自宅に帰るにあたり、絶対何が必要なのか?どんな環境なのかは頭に入れてから考えておくべきだと私は考えます。
ここであなたが悩むことと言えば、どの程度でその動作が獲得できるのか?ということではないでしょうか?
これは一概には言えないと思います。
患者様の現疾患が何かにもよりますし、学習能力面や認知機能面の問題も関わってきますので、それぞれの疾患に応じた対応が必要になります。
こうしたことを一つ一つしらみつぶしにしながら、住宅改修や環境調整は進めていく必要があります。
もしあなたが悩んでいるなら、こうしたセミナーもありますので是非チェックしてみてください。