姿勢制御、運動連鎖に基づく体幹機能に対する評価とアプローチ#881
波田野 征美 先生
理学療法士 / Mr.コリとる院長 / Oriental Physio Academy 代表
八木 大樹 先生
パナソニックエイジフリーケアセンター京都椥辻・訪問看護ステーション / 理学療法士
体幹アプローチが腹筋やドローイングだけになってませんか?
体幹機能について、最近ではリハビリやトレーニングの世界で
パフォーマンスの向上に非常に重要な要素であることは、
すでにお気づきの通りだと思います。
最近ではさらに「体幹」という言葉は
一般の方にとっても、メジャーなものになりつつあります。
勉強熱心な方は、すでにご存知だと思いますが、
体幹機能については、筋骨格系以外にも神経系の関与であったり
様々な要素が複雑に関係しています。
要するに複雑で難しいのです。
複雑ゆえに体幹機能に関する知識は豊富に持っていても、
具体的なアプローチになると、
いわゆる「筋力トレーニング」しか思いつかない
ということが起こります。
これは筋力トレーニングが間違っているというわけではなく、
アプローチの幅が狭く、具体的なものにならないことに
問題があると思っています。
「体幹機能」を自分の中でより具体的にすることができれば、
アプローチも具体的になり、
患者さんやその他のスタッフに説明する場合も
自信を持って伝えることができます。
今回のエポックセミナーを受けると・・・・
・体幹機能を見ることでわかるようになる
・体幹機能を分析する際のポイントが理解できるようになる
・体幹機能を踏まえたより具体的な評価やアプローチができるようになる
・歩行などの各動作中の姿勢制御について理解できるようになる。
・運動連鎖について理解・アプローチができる。
今回のセミナーでは、複雑な体幹機能を大きく「姿勢制御」と「運動連鎖」に分けて考えることで、
非常にシンプルにかつ具体的に理解することができるようになります。
体幹って複雑?難しい?
たしかに体幹機能の評価やアプローチは難しく感じる方も多いと思います。
その理由としては、
・関節運動が複雑
・姿勢制御などの神経回路の関与
・筋力や可動域で測ることが出来ないことが多い
など、主に体幹機能というものが、目に見えないところで起きており、
可視化できないことが要因だと思っています。
今回のセミナーでは、主に姿勢観察と簡単な動作分析から
体幹機能評価、予測する方法やアプローチ方法をお伝えします。
「姿勢や動作で見る」ということは、
つまり評価やアプローチの効果判定も可視化することができ、
再現性を高めることができるということです。
細かい、体幹機能の評価(例えば、エコーで深部の体幹筋の収縮を確認するなど)とは異なり、
評価の精度や細かく一つずつ体幹機能を評価することはできませんが、
体幹機能は先ほども説明したように、
複数の筋や関節などの筋骨格系や神経系が強調して働くことによって成立するものです。
細かい評価が必要ないとは言いませんが、
細かい評価やアプローチをしたとしても、それが動作に繋がらなければ意味がありません。
また一般的に行われる腹横筋や骨盤底筋のトレーニングなども
「収縮を意識させる」というのは解剖学や運動学の知識のない患者様には非常に困難な課題となり、
我々の望むような効果を得られないことが非常に多いと思います。
体幹治療はまず動き方から練習する
前述の腹横筋や骨盤底筋群の収縮の話ですが、
「骨盤底筋の収縮をして」と指導するインストラクターの半分が
自分自身の骨盤底筋群の収縮ができなかった。
そのようなインストラクターに対して特定の筋の意識ではなく
全体の動きを作ることで骨盤底筋群の収縮ができるようになった
という報告があります。
それだけ特定の筋肉を選択的に収縮させるというのは難しく、
動作からアプローチする方が簡単ということになります。
「体幹機能について、具体的なアプローチが思い浮かばない人」は是非セミナー受講してください!
プログラム
<1日目>八木大樹先生
・骨盤から考える姿勢分析について
・骨盤の歪みを解剖、運動学的に考える
・骨盤の位置と傾きの関係性について
・姿勢のイレギュラーパターンから考える体幹機能の予測
・姿勢のパターンごとに考えるの介入方法
<2日目>波田野征美先生
・運動連鎖&筋膜連鎖からみる歩行
・筋膜連鎖に対する徒手療法
・筋膜連鎖に対する運動療法
など