体幹の評価と治療技術②|縦隔の理解と治療理論#835
神谷 秀明 先生
株式会社Performance Reha代表取締役 / 理学療法士
多くのセラピストは胸郭・横隔膜などに対して施術を行い、
呼吸や脊椎にアプローチをしてきたとおもいます。
私自身も同様に、アプローチを進めています。
現時点での個人的な大きな目標は『どれだけ横隔膜を機能させることができるか』に焦点を当てています。
ここで詳しい話はできませんが、横隔膜を機能させることにより、以下の効果を得ることができます。
①呼吸がスムーズにできるようになる
②血液循環を良くすることができる
③自律神経を整えることができる
④排便を促すことができる
⑤消化吸収へ影響を出すことができる
⑥腹圧を高めて脊椎の安定性を図ることができる
植物機能としても動物機能としても重要であり、
『局所』ではなく人として『全体』を診ようと考えた時に横隔膜の機能を上げることは
とても重要であると皆様も理解されていると思います。
では、それらを構成する構造については理解していますか?
本セミナーでは縦隔についてアプローチする有用性にフォーカスを当てて考えてみたいと思います。
胸郭を構成する縦隔への理解と体幹機能への影響を考える
そこで皆様にお伝えしたいのが『縦隔』のアプローチです。
縦隔は『単に胸郭を左右に分ける膜』ではなく、
『胸骨・胸郭内臓器・脊椎に付着し、その中を重要な脈管神経系を通す膜』だということを覚えていただきたいと思います。
その意味を理解したときに今までアプローチをしてきた胸郭・横隔膜の施術に
大きな意味と幅を持つことができるようになると思います。
例えば縦隔を利用して胸郭・脊椎に対してアプローチを行えば
姿勢・動きに対して変化を出すことができます。
胸郭内臓器に対してアプローチを行えば呼吸循環に対して変化を出すこともできます。
脈管神経系に対してアプローチを行えば自律神経系に対して変化を出せるのです。
縦隔の解剖学的な特徴を知ることで、難しくないアプローチで明日からの臨床が変わってきます。
ぜひ興味を持ってみてください。
プログラム
・体幹の解剖学
・横隔膜の解剖学
・縦隔の解剖学
・心臓・肺の解剖学
・縦隔の評価と治療法