リハビリに必要な循環器の基礎知識~虚血性心疾患#826
真鍋 周志 先生
理学療法士 / 呼吸療法認定士 / 認定理学療法士(呼吸、循環器) / 心臓リハビリテーション指導士
エポックオンラインセミナーで学ぶ虚血性心疾患
日本は元々塩分を多くとる国です。
そのため、心筋梗塞患者さんは一定数いました。
昔に比べると今は塩分も控えるように意識しているので、高齢者の心筋梗塞患者数は緩徐減少~横ばいです。
一方、若年の心筋梗塞患者さんが増えていることは間違いのない事実です。
その背景には、いわゆる食の欧米化と呼ばれる食生活の変化があります。
○心筋梗塞患者さんにどうリハビリテーションを提供して良いか分からない
○虚血性心疾患についてあまりよく分かっていない
○酸素の需要と供給の関係が分からない
○心臓リハビリテーションの花形でもある虚血性心疾患を学んで心リハに自信を持ちたい
このような悩みを持っているのであれば、ぜひこのセミナーをご検討ください。
虚血性心疾患の原因のベースにあるのは動脈硬化
動脈硬化という言葉は聞いたことがあるでしょう。
医者が治療するものであって、理学療法士や作業療法士といったリハビリテーション職にとっては無縁の話、そう思っていませんか?
それは大きな誤解なのです。
知らない方も多いのですが、動脈硬化は薬では治せません。
間接的に血液をサラサラにしたりコレステロールを下げたりなどで動脈硬化の危険因子を是正することはできますが、動脈硬化そのものを治す薬はないんです。
そんな中で運動療法は動脈硬化を抑制する効果があると期待されています。
そうです、我々理学療法士や作業療法士が提供する運動療法によって動脈硬化を抑止できる可能性があるのです。
心リハはクリニカルパスに沿っているだけではダメ
急性心筋梗塞はたいてい病院にクリニカルパスがあると思います。
大多数の方はそのパス通りに回復して退院していくことでしょう。
でも、たまにクリニカルパスから逸脱するケースがあります。
そういう時にしっかり対応できるためには、虚血性心疾患の知識が不可欠です
日本人の5人に1人は動脈硬化による心臓や脳の血管の病気で亡くなるとされています。
リハビリテーションが必要な疾患です、理学療法士・作業療法士として自信をもって患者さんに関われるようになりましょう。
セミナープログラム
1. 虚血性心疾患の疫学
心筋梗塞は心不全のように増加の一途というわけではありませんが、減ってもいません。
まずは日本における心筋梗塞の疫学を学びます。
2. 虚血性心疾患の評価
主には冠動脈造影検査(CAG)について、番号の場所と冠動脈の位置を理解します。
虚血の程度の評価として運動負荷心電図について基礎的部分をお話します。
3. 虚血性心疾患の症状
代表的なのは呼吸困難感や胸部痛、胸部症状です。
ここで大事なのはそもそもの虚血の意味を理解することです。
4. 虚血性心疾患の運動療法
カテーテルインターベンションやバイパス手術などを行ったかどうかに関係なく、虚血性心疾患は運動療法の適応となります。
負荷量の設定と注意点、効果について理解します。