ADL動作に繋がる!座位・立ち上がりへのアプローチ#295
生野 達也 先生
動きのコツ研究所 所長 / 理学療法士
立位動作の自立に必要な4つの必要評価項目とは?
脳卒中のリハビリテーションを進めるうえで、日常生活動作の獲得は重要なポイントになります。また、より効果的な方法での動作獲得をすることが、対象となる患者様の生活の質に大きく関わることになります。
それでは、脳血管疾患の患者様への座位、立位などの基本動作練習すすめたにも関わらず実際の生活場面で、このようなことで悩んだ経験は無いでしょうか?
〇食事の際に座位が崩れてしまう
〇食事の際に麻痺側の手を机におけない
〇立位で家事をしようとすると麻痺側の足が不安定になる(立位が安定しない)
もちろん、食事・家事に限ったことではありません。
座位・立位は日常生活動作において重要なポイントとなります。
『ただ座れる、ただ立てる』では、質の高い日常生活動作は獲得することが出来ません。
これらの問題の共通した原因の一つとして、“対象者自身が、「どのように体を使えばうまく動けるのか」を理解できていない”ことが挙げられます。
つまり、【生活の場に応じた適切な運動学習ができていない状態】と言えます。
適切な運動学習をすすめるためには、対象者自身が「外在的フィードバックをどのように理解したうえで、どのように体を感じ、使おうとしているか」といった
内在的フィードバックの状況を“対象者の言葉”を通じて把握することにあります。
今回のセミナーでは、生活機能に重要な食事動作に繋がる座位および、家事動作に繋がる起立や立位をテーマとしています。
本セミナーでは、あえてセラピストの介助や促通手技などの“徒手的介入が一切ない”状態で、
対象者自身が「こうすれば、体がうまく動ける」と理解し実践できるようになるための新たな運動学習方法を身につけていただきます。
プログラム
①ダイナミックな食事および家事動作の場面からどのように評価を進めるか
②各行為レベルにおける「どのように体を感じ、使おうとしているか」といった内在的フィードバックの評価方法
③一人一人異なる「こうすれば、体がうまく動ける」と理解し実践できるためのセラピストの援助方法
④食事および家事動作能力向上へ向けた具体的な活用方法(座位保持、机に手を置く、立位でのリーチなど)
※①~④では、参加者同士がセラピスト役と患者役となって評価や訓練を行いますが、
その都度、相手を変えていくことで「1人1人ことなる感じ方やセラピストの援助方法」をリアルに体感していただけます。
その結果、翌日の臨床現場において具体的な評価や訓練方法の糸口が身につきます。
