脳卒中片麻痺患者の歩行獲得のために必要な基本動作へのアプローチ#193
小西 健一郎 先生
JBITA認定 ボバース・セラピスト / LSVT global認定 LSVT Big セラピスト(パーキンソン病の運動療法) / 日本理学療法士協会認定理学療法士(介護予防)
1年目から3年目までに必ず身に付けたい!基本動作から介入する歩行動作に繋がるハンドリングとは?
支持基底面が大きい臥位での問題点や、起居動作の問題点は必ず歩行動作にも繋がってきていると知っていますか?
このように、各動作ごとに問題点が影響し合い、問題点が複雑になって、パニックになっている新人セラピストをよく見かけます。
ですが、問題点を一つ一つ考察し、それぞれ他の動作でどのようにその問題点が影響しているかを考えていけば解決の糸口が見えてきます。
特に歩行動作を獲得するためには、起居動作や移乗動作への介入は、リハビリテーションを実施する上でしっかりとアプローチしていく必要があります。
その時の自分のハンドリング技術に自信がありますか?
歩行動作だけでなく、起居動作にも注目していますか?
早期離床は確かに大切ですが、離床をするまでに解決しておかなければいけない問題点はたくさんあります。逆にここをおろそかにすると、歩行能力の獲得には至りません。
私たちセラピストは、例えばベッド臥床状態から車いすへ乗って頂くための介助場面でも、治療的な介入方法で臨まなければなりません。
今回は、その治療的な介助方法やハンドリング技術について歩行動作に繋がるまでの起居・基本動作への介入方法を、実技を中心に学んで頂きます。
【内容】
急性期リハでは今、早期離床が求められています。その中でベッドサイド~リハ室までの過程で獲得すべき能力はとても多いです。
特に脳血管障害の患者様が歩行を獲得するために、臥位~座位までの工程で重要な要素が多く含まれています。
ベッドに寝ている重症な患者さんを起こして座らせて車いすに移乗してリハ室まで連れてくるまでを療法士らしく介入する。それは他動的に行う中でも、ハンドリング一つ一つを脳科学的、運動学的に根拠を持ってアプローすることが求められます。
セラピストの行う介助方法は「その方法を繰り返し行えば患者の自立度が高まっていく」ような介助方法が求められます。そのための考え方とハンドリングを徹底的に学んで頂きます。また、午後からは立ち上がりと歩行のハンドリングについてご講義頂きます。
坐位姿勢を分析して立ち上がりを誘導していくハンドリングの練習と立脚期と遊脚期を作り、片麻痺者にきれいな歩容になるようなハンドリングによる歩行への介入を、実演を交えて講義を進めます。
