姿勢・動作からみた下肢運動器障害へのアプローチ ~姿勢・動作に着目した評価と治療の実際~#192
三谷 保弘 先生
関西福祉科学大学 保健医療学部リハビリテーション学科 教授 / 理学療法士 / 専門理学療法士(基礎理学療法)/ 専門理学療法士(運動器)
膝や股関節に痛みがある時に診なければいけないアライメントや動作のポイントとは?
高齢者のリハビリで多い、変形性膝関節症、そして変形性股関節症
高齢になればなるほど関節が変形しやすいのはなぜでしょう?
筋力が落ちてきたから?
アライメントが崩れているから?
軟骨が擦り減ってきたから?
まず、変形性関節症が起こる原因を知らねば、運動療法は意味を成しません。
それはなぜか?
問題は関節ではなく、姿勢やその関節の上位または下位のアライメントの問題だからです。
姿勢や動作の微妙な力学的ストレスが、最終的に膝や股関節に影響しているのです。
だからこそ、全身を見て、治療を進めなければいけないのです。
本セミナーでは、下肢の運動連鎖に着目し、下肢運動器障害の再発予防を防ぐ方法を学びます。
力学的な視点を持つことで、どの筋が弱いのか?どの筋を鍛えればよいのか?どこを操作すべきなのかがわかります。
だからこそ、実践的な運動療法を提供できるようになるのです。
本セミナーは毎年満員の大人気セミナーです。
基礎から実践的に学び、明日からの治療にぜひ取り入れてください。
概要
下肢運動器障害はoveruse(使い過ぎ)が原因であることが多く、下肢に加わる力学的負荷を考えながら理学療法を行う必要があります。
Overuseであれば一定期間の休養により症状は軽減しますが、運動の再開によって再発することも多くあります。そこで、下肢の力学的負荷を増大させる要因を考えながら理学療法を進めることが大切になります。そのためには、姿勢・動作に着目した評価と治療が有効となります。下肢の力学的負荷を増大させる要因は症状を有する部位のみにあるとは限らず、例えば、膝の障害は足部や体幹機能に問題があることも多くあります。
このように、姿勢・動作に着目した評価は障害発生のメカニズムを理解するために多くの有用な情報が得られ、また姿勢・動作に着目した理学療法の実践は、下肢の過剰な力学的負荷を軽減させ、下肢運動器障害の再発予防にも重要なものとなります。
今回のセミナーでは、下肢運動器障害に対する姿勢・動作のみかたについて解説し、姿勢・動作の変化が下肢にどのような影響を与えるかについて理解を深めることを目的とします。また、下肢運動器障害に対する姿勢・動作に着目したリハビリテーションの実践についても解説します。
実技を中心としたセミナーとなりますが、運動学・運動力学的知識を基にした理論についても丁寧に解説しますので、既に臨床で働いている療法士はもちろんのこと、経験年数が少ない新人、若手療法士の皆様にも、理解しやすい内容となっております。
プログラム
1.下肢アライメントと下肢運動器障害
2.運動連鎖と下肢運動器障害
3.体幹機能と下肢運動器障害
4.姿勢・動作に着目した下肢運動器障害に対する理学療法
