足部・足関節の評価と運動学#189
伊藤 浩充 先生
甲南女子大学 看護リハビリテーション学部 理学療法学科 教授
足部のアライメントの不良は、通常歩行でも全身に問題点を生じさせます
足部は日常生活動作・スポーツ動作において唯一地面と接し、直接地面から外力をうけることから、動作に果たす役割と全身に与える影響は大きいです。
しかし足部は複数の骨ならびに関節からなる複雑な構造のため、機能的に捉えづらく評価の方法が限られていると思いませんか?
むしろその評価をせずに治療を進めているセラピストはいませんか?
足部と足関節は立ち上がり動作や歩行動作で、地面からの反力を全身に伝え、逆に重力・体重を地面に接地する際に吸収する役割があります。
そんな役割のある足部・足関節の解剖学的特徴や機能的役割について、皆さんは正しく理解できていますか?
なぜ足部のアーチ構造は必要なのか?
なぜアーチが4つも存在しているのか?
なぜ足根骨はそんなにも存在しているのか?
なぜ高齢者で膝や股関節に痛みを訴える人が多いのか?
普段から触り慣れていないセラピストには、各関節でどのような機能的役割があるのか把握できていないのではないですか?
本セミナーでは問題・原因があるのかをはっきりさせるために必要な基礎解剖と運動学を徹底的に学んで頂きます。
今回は甲南女子大学 伊藤浩充先生をお招きし、基本的な構造学的特徴と運動学に基づく機能的な役割から、臨床で遭遇する機能障害に対する介入方法までを実技を交えてご講義頂きます。
内容
足部・足関節は荷重を受けて衝撃を吸収する役割と身体運動を推進する役割がある。
特に足部は骨が小さく、関節が多く、関節運動範囲が狭いため、運動・動作時の機能的役割は動作観察だけでは把握できないこともよくある。
足部・足関節の機能障害を診るためには、足部・足関節の基本的構造と関節運動軸をまず理解する必要がある。
機能的な診方としては、関節軸と筋腱の走行から関節運動と筋の作用効率の特徴を把握し、歩行などの動作時の代償パターンを予測しながら、局所の病態運動学について考察する必要がある。これらについて、理解を深めるようなセミナーとしたい。
