頸部・体幹筋のストレッチング ~運動生理学・体表解剖学的理解および臨床の実際~#1052
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講師:芝 由則 先生
ひろし整形外科 リハビリテーション科科長/理学療法士
頸部や体幹筋のストレッチングは行っていますか?
リハビリテーションの父といえばご存知ハワード・ラスクです。
一方、理学療法の父といえばフランク・クルーゼンです。(リハビリテーションと理学療法の違いの説明については別の機会に譲ります)
そのクルーゼンと弟子のコトキーらは治療的運動療法(therapeutic exercise)を以下のように示しています。
- 関節可動域運動
- 伸張運動
- 筋力増強運動
- 筋持久力運動
- 協調性運動
- 全身調整運動
- リラクセーション
- 神経筋再教育
後に多様に派生・分類されてきていますが、この中でもセラピストが最もよく実施する運動療法は伸張運動=ストレッチングで間違いないと思います。
しかし四肢のストレッチングに比べて頸部・体幹のストレッチングは後回しになっていないでしょうか。
今回のセミナーでは運動療法の要となるストレッチングの考え方・方法を整理し、臨床で役立つ頸部・体幹に対するアプローチをご紹介いたします。
ストレッチングは最低何秒行うと効果的か知っていますか?
10秒?30秒?伸びるまで?
学生や新人セラピストにこの質問しても明確に答えられない場合がほとんどです。
それは運動生理学の知識が曖昧だからです。
では、これらを理解するにはどこから手をつければよいか?
まずは筋伸張性の増加において変化するのは筋長か、それとも感覚かに着目することです。
さらに運動生理学的背景として、
Ⅰa抑制
Ⅰb抑制
反回(レンショウ)抑制
シナプス前抑制
これらの機序の模式図をかいて説明できるようになることです。
ストレッチングを効果的に行える方法を教えます
治療対象筋に硬さがあるか圧痛があるかを触診し、そしてストレッチングでどのように変化するのかを評価していきます。
本セミナーではその位置を同定するために、体表上に筋マッピングを描いた状態で治療デモンストレーションを行います。
プログラム
- ストレッチングの運動生理学的機序
- 全身調整としてのストレッチング
- 筋マッピング、ストレッチングの実際
セッション1:多裂筋、最長筋、腸肋筋、腰方形筋
セッション2:頭半棘筋、頭板状筋、頸板状筋、肩甲挙筋、中斜角筋、僧帽筋
【到達目標】
- ストレッチングの目的が明確になる
- ストレッチングの運動生理学的機序がわかる
- 頸部・体幹筋の体表解剖がわかる
- 頸部・体幹筋に対するアプローチを学ぶことで明日からの治療の幅が拡がる
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