人工呼吸器を装着した患者様のリハビリで、ウィーニングを理解していますか?

急性期病院であれば、人工呼吸器管理中の患者様を担当し、

医師や看護師、臨床工学技士などと連携しながらウィーニングに関わるセラピストもいるかもしれません。

しかし、回復期や維持期になると、人工呼吸器そのものを管理する機会は少なく、「自分には関係のない領域」と感じている方もいるのではないでしょうか。

 

一方で、人工呼吸器を装着した患者様に対して、リハビリテーションを行う機会は決してゼロではありません。

ベッド上での運動だけでなく、状態が許せば端座位、立位、車椅子への移乗、さらには歩行まで検討することがあります。

そこで重要になるのが、「この患者様は、今、離床してよいのか?」という判断です。

そのためには、人工呼吸器の設定だけを見るのではなく、

呼吸状態、循環動態、意識状態、呼吸仕事量などを総合的に評価する必要があります。

そして、その背景にあるのが「ウィーニング」という考え方です。

今日はこのウィーニングについて考えてみたいと思います。

 

ウィーニングとは何か?

ウィーニングとは、人工呼吸器による呼吸補助を徐々に減らし、

患者様自身の呼吸へ移行していく過程を指します。

 

人工呼吸器を長期間使用すると、呼吸筋の廃用や全身の筋力低下が生じ、人工呼吸器から離脱すること自体が難しくなる場合があります。

そのため、「人工呼吸器を外せるかどうか」だけではなく、患者様自身がどの程度呼吸を維持できるのかを評価しながら、段階的に離脱を進めることが重要なのです。

 

ウィーニングでは、人工呼吸器のサポートを減らした際に、

呼吸数、SpO₂、心拍数、血圧、意識状態、呼吸困難感などに大きな変化がないかを確認します。

必要に応じて自発呼吸トライアル(SBT)などを行い、人工呼吸器から離脱できる可能性を判断していきます。

ここで重要なのは、ウィーニング=人工呼吸器の設定を下げる作業だけではないということです。

 

患者様の全身状態を評価し、「呼吸器から離脱できる身体的な準備が整っているのか」を考えることが重要です。

そして、ここにリハビリテーションの役割があります。

離床によって呼吸筋や全身筋力の維持・改善を図り、

座位や立位などの活動に身体を適応させていくことは、人工呼吸器からの離脱を考える上でも重要です。

 

だからこそセラピストには、

「人工呼吸器が付いているから離床できない」ではなく、

「人工呼吸器が付いている状態で、どこまで安全に活動できるのか」

を評価する視点が求められます。

医師や看護師、臨床工学技士などと情報を共有しながら、

呼吸・循環状態を確認し、安全な範囲で活動量を調整する。

その積み重ねが、人工呼吸器離脱後の生活を見据えたリハビリテーションにつながります。

 

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理学療法士・作業療法士向け呼吸リハビリの基礎知識と臨床応用|人工呼吸器からのweaningと運動療法

講師:寄本 恵輔 先生

 

 

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