人工膝関節全置換術後の膝関節がなかなか可動域を確保できないあなたへ
変形性膝関節症が増強していることで、人工膝関節全置換術(以下TKA)をされた患者様を担当したことがあるという方もおられるでしょう。
訪問現場においても、TKAをされて病院でのリハビリは2週間程度でそのまま自宅に復帰されるという患者様もおられるくらい、
今病院では早期離床、早期歩行、早期退院が進められているようです。
在宅においても術後3週間のTKA術後の患者様を担当することもあり、なかなか可動域を獲得できないと悩むセラピストもおられると耳にしています。
そうした場合、どういったことについて考え、獲得していくべきなのでしょうか?
今日はこうした可動域制限のアプローチについて考えてみたいと思います。
TKA術後患者様の痛みについて考察をしていこう
TKA術後に限らず、手術後の患者様のリハビリを担当する場合に気を付けておかなければいけないのは、患者様の術後組織の回復過程です。
- 手術痕やその下の皮下組織がどのような状態になっているのか
- どの程度なら曲げることが可能なのか
- 痛みはどの程度であれば出現するのか
こうしたことをきちんと理解して患者様のリハビリを進めていかなければいけません。
国内の変形性膝関節症の羅漢人数は1000万人と言われており、年間40万人ずつ増加していると言われています。
現在年間10万件のTKA手術を行われている現状があるようです。
こうした現状を踏まえ、我々は急性期でなくてもTKA手術の実情と、その手術に対してどのように対処していかなければいけないのかという技術や知識は身に着けていかなければいけません。
前述したように、訪問現場においても、手術後1か月未満の患者様が在宅に帰って来られることも増えています。
在宅で安定した歩行を獲得するためには128~132°の可動域を獲得すべきであると言われています。
そのため、早期にきちんと痛みなく可動域を獲得しておかなければ、自宅での生活は難しいと言っても過言ではありません。
- 術後2週間のうちに以下に浮腫を解消すべきか
- そしてそのあと以下に組織の状態を安定させながら可動域を獲得すべきか
これがとても重要になるのです。
もしあなたがこれからTKAの勉強をしようと思っているのであれば、
ぜひこうしたことを念頭に勉強を進めてみてください。