在宅酸素療法を利用している患者様こそ血液ガス分析を学ぶべき理由とは?

血液ガス分析をなぜ勉強しなければいけないのか?

ということであなたは心が折れたという経験はありませんか?

循環器疾患や呼吸器疾患のリハビリにおいて、生理学的な勉強は欠かせません。

しかしながら筋の触診のように、実際自分の身体を動かして学ぶことができないため、なかなか興味を持てなかったり、理解が難しかったりすることで、勉強がなかなか進まないという経験を私はよくしていました。

特に在宅での酸素療法を利用している患者様は多くおられ

訪問現場においても血液ガス分析のデータをチェックする機会は少なくありません。

臨床においてはこうした生理学的な理解はとても重要になるのです。その理由について今日は解説してみたいと思います。

 

 

在宅酸素療法を利用している患者様の血中酸素濃度が低下した場合、リハビリは中止すべきか?

呼吸器疾患や心疾患だけでなく、脳血管疾患や寝たきりの患者様はSpO2が低下してくる場合もあります。

その場合、リハビリを中止すべきなのか、それとも落ち着くまで回復を待つべきなのかで悩むことってありませんか?

 

私自身も先日訪問先で寝たきりの患者様のリハビリを行う際に、SpO2が低下してなかなか数値が取れないという患者様を経験しました。

この患者様は嚥下機能が低下しており口腔内に痰が貯留してくることで、

息がしずらいという病態を抱えておられましたので、

口腔貯留の痰を除去することで楽になりましたのでリハビリ対応が可能になっていました。

 

こうしたSpO2が低下している原因をきちんと精査し、

どうすれば解決できるのかを理解することがリハビリを進めていくうえで重要になるのですが

あなたは低下しているから中止すると安易に考えていませんか?

 

なぜSpO2が低下したのか、その患者さんの酸素化を阻害している要因は何なのか?

同じSpO298%であっても、呼吸状態や酸素投与条件によって解釈は異なります。

100%であればよいというわけでもありません。

 

  • 呼吸とは何か?
  • 換気とは何か?
  • どのようなメカニズムで行われているのか

きちんと理解するところから始めませんか?

 

 

在宅酸素療法を利用している患者様の血液ガス分析でわかることって何?

血液ガス分析を学ぶことは、患者様の換気能力を理解することに繋がります。

血液ガス分析の測定項目としてはPaO2やPaCO2、酸塩基並行や酸素化状態など、患者様がきちんと呼吸ができているのか、呼吸をした酸素をきちんと体の中に取り込めているのかを理解することに繋がります。

普通は私達が呼吸をすることで得られる酸素を身体の中に取り込み活動を行います。

しかし呼吸器疾患の患者様であったり、心疾患の患者様は様々な要因から得られた酸素を体内にうまく取り込むことができないという病態を有しています。

 

こうした患者様は在宅生活において多く見られます。

訪問現場で在宅酸素療法を利用している患者様は、こうした呼吸状態をきちんと評価し、その状態を看護師や医師に報告することでチーム医療が成り立つのです。

 

こうした状態を理解することは訪問現場で働くセラピストにとってとても重要なことですので、ぜひチェックしておきたい内容ではありますね。

 

 

理学療法士や作業療法士のための在宅で役に立つ呼吸リハビリのすべて|在宅酸素療法の注意点や関わり方

講師:堀越 一孝 先生

湘南藤沢徳洲会病院 / 理学療法士
3学会合同呼吸療法認定士

※その他略歴はこちら

 

 

 

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