呼吸器疾患のリハビリを担当しているなら呼吸機能検査のチェックを欠かさず行うべき理由とは?
リハビリ職種にとって、呼吸機能検査のデータの読み方を学ぶことは非常に重要です。
呼吸機能は患者の全体的な健康状態や運動機能に大きく影響するため、
リハビリテーションの計画において重要な要素となります。
しかしながら呼吸機能検査データを見たことが無い、
そもそもどう見ればいいのかがわからないという方もおられるのではないでしょうか?
私自身も新人時代はそうでした。
何をどう見ればいいのかがわからず、データもよくわからないということが多々ありました。
こうした経験をしたという方も少なくないはずです。
検査データは英語の羅列で覚えにくいという方もられるでしょう。
ですが呼吸機能検査データをチェックできるようになると
患者様の状態をきちんと確認できるようになります。
今日はそのデータをなぜチェックすべきかについて解説します。
理学療法士や作業療法士が呼吸リハを徹底的に学ぶべき理由とは?
呼吸リハを学ぶ上で重要なのは、患者様の現在の状態を把握することです。
どのような状態にあるのか、安全なのか、動いても問題ないのか、
こうした状態を理解するためには、各種データの分析能力が必要です。
これにより、個々の患者様に適したリハビリテーションプランを立てることが可能になります。
特に使用される薬剤の作用メカニズムや副作用を把握することで、
患者様の治療に対する理解を深め、より安全なリハビリテーションが実現します。
そして患者様の状態を把握することもとても重要です
我々の技術には視診や触診、聴診、打診といった技術がありますが、
血液データや医学的所見も様々なデータを取っています。
こうした情報を統合して我々はリハビリを進めていかなければいけません。
このような知識を基盤にすることで、患者様の現状をより正確に理解し、
効果的なリハビリテーションを提供することが可能になります。
呼吸機能検査データを読むことでわかることとは?
例えば呼吸機能検査は喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患の可能性がある患者様に対しては実施していることが多く、
肺活量や一秒量、一秒率といった検査データを取っています。
また、FEV1/FVC比(一秒率)は、FEV1を肺活量(FVC)で割った値で、
気道の閉塞状態を評価するために使われます。
この比率が低い場合、気流制限があることを示唆します。
これらの指標を総合的に評価することで、呼吸機能の障害の有無やその程度を把握し、
適切な治療やリハビリテーションの計画を立てる必要があるのです。
もしこうしたデータを理解せず、患者様の運動療法を処方した場合、
様々な弊害が出現する可能性があります。
呼吸機能検査をチェックすることでわかるフィジカルサインとは?
臨床上患者様の変化は体表や脈拍、血圧など様々な症状を表します。
しかしながら、その症状を見逃してしまうと急変するリスクを負ってしまいます。
聞いて、見て、触って、聞いて、叩いて
様々な技術を駆使して評価していく必要があります。
しかしながらリハビリ中にそれらの状態把握をしつつフィジカルサインをチェックすることは至難の業です。
そんな時に呼吸機能検査をチェックしておくことで、事前にどの程度の運動負荷でどのような症状が出現するのかを把握しておくことで、
患者様の状態を把握することができるのです。
ですので、もしあなたが呼吸器疾患のリハビリを提供しているのであれば、
こうしたデータをチェックし、どのような運動負荷で進めるべきなのかを考えてみてください。
呼吸器の基礎医学から神経難病の呼吸リハまで徹底解説するエポックセミナー
呼吸リハというと、どうしても呼吸介助などが主流になると思われがちですが
実はそうではありません。
患者様がどういう状態にあるんかを把握することも、呼吸リハの目的の一つとなります。
そのため、
- データの読み方
- 薬剤の効果と副作用の理解
- フィジカルアセスメント
- 呼吸介助
こうした知識を用いて患者様の現状を理解することがとても重要になりますので、ぜひチェックしてみてください。
理学療法士・作業療法士のための呼吸器疾患の排痰支援や呼吸介助、トレーニング方法|呼吸リハスクール実践編
👇 最新のセミナー情報はこちらから 👉 https://seminar.ep-och.com/ ▽ SNSでも最新情報配信中 ▽ ✅臨床に使える知識 ✅セミナーのお知らせ ✅スタッフの現場コラム など X(旧Twitter)にて毎日更新中です。 👉 https://x.com/e_p_och ぜひフォローして最新情報を逃さずチェックしてください!