作業療法士がチェックしておくべきADL動作で覚えておくべき重心移動練習とは?

日常生活の中で食事をしたことが無いという方は少ないと思います。

食事動作は座ってるだけでどんな能力が必要なのか?

と感じる方もおられると思います。

 

座位動作は静止肢位ではあるとはいえ、やらなければいけないことはとても多く

様々な要素を必要としています。

特に食事動作であれば、上肢を挙上して自分の腕の重さを保持するということが重要になります。

 

しかしながら座位で上肢をFleeにしてバランスを取るということは

脳卒中片麻痺患者様にとっては比較的高いレベルを要求されます。

こうしたときに考えておくべきことについて解説してみたいと思います。

 

食事動作における座位姿勢の安定性を向上させるためにはは重心移動を徹底しよう

病院における食事動作は比較的車いすで食事をとっていることが多い印象です。

ご自宅に帰っても、車いすを利用されるという方もおられると思います。

こうした食事動作において、車いすのような安全な場所で背部が安定しているところによりかかりながらの上肢の動きというものは、重心移動を必要としません。

そのため頭頚部や肩甲帯の代償を利用しながら動いていることが大半だと思います。

そうではなく、きちんと座面に荷重し、脊柱の伸展を利用した座位姿勢の獲得が重要になります。

 

重心位置をうまく自分でコントロールするという能力を獲得しておかなければ

例えばトイレ動作を考えたときに不安定な座面での座位保持能力の向上にはつながりません。

こうした座位練習は食事動作だけではなく、様々な環境で影響を与えてきます。

そのため積極的に重心移動を獲得させていきましょう。

 

脳卒中片麻痺患者様のADL練習を認知神経リハの概念を用いて考える|一括申込

 

講師:生野 達也 先生

動きのコツ研究所 所長 / 理学療法士

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