脳卒中片麻痺患者様の歩行練習セミナー来週開催!

脳卒中片麻痺患者様は、日常生活における移動や独立性に大きな制約を与えることがあります。

そのため、リハビリテーションの一環として短下肢装具を活用した歩行練習は非常に重要です。

しかしながら短下肢装具の種類も数多く、

  • どのようなものを選択すべきなのか
  • 装具を装着しての歩行練習で気を付けておくべきことは何か
  • 装具を変更すべきタイミングはいつか

こうしたことを具体的に学ぶ機会はあまりないように感じていますが皆さまはいかがでしょうか?

本ブログでは、脳卒中片麻痺患者への短下肢装具を用いた歩行練習の重要性について詳しく探求します。

 

なぜ装具療法の勉強会が少ないのか?

装具療法は義肢装具士や一部の理学療法士・作業療法士など、

関わる職種が限定的あることや、一般的なリハビリセミナーに比べて対象者が少なく、参加希望者が限られるため、勉強会の開催自体が少ない傾向があります。

 

また、装具療法の理解には、実物の装具の装着や調整体験、適合評価など、

実技を伴う学習が不可欠です。

そういった内容はオンラインや座学だけではカバーしにくく、

準備や機材、人員が必要なため、開催が難しい・ハードルが高いという側面があります。

 

しかしながらこうした装具の特徴や歩行時のチェックアウト技術は徹底的に学んでいかなければいけません。

そのためにエポックセミナーではこうした講習会を企画しています。

 

装具療法が難しいと感じる理由とは?

 

装具は多種多様で、目的や使用部位、患者の病態によって設計や適応が異なるため、知識を体系的に整理しにくいという特徴があります。

また、教科書だけでは実際の装着感や効果、患者ごとの反応を把握することが難しく、実践的な理解が得られにくいのも大きな壁です。

さらに、学校教育では時間的な制約から装具に関する内容が十分に取り扱われず、現場に出てから必要性を痛感するケースも多く見られます。

こうした問題が装具療法に着目するセラピストが少ない理由ではないでしょうか?

 

さらに臨床場面では義肢装具士など他職種との連携の重要性について学ぶ場が限られている点も影響しています。

そのため、装具療法を深く学ぶには、臨床経験や実際の装具に触れる機会を通じて、知識と技術の両面を積極的に補う必要があります。

 

脳卒中片麻痺患者様の歩行動作の獲得を目指して短下肢装具のメリットを学ぼう

短下肢装具を用いた歩行練習は、脳卒中片麻痺患者に対するリハビリテーションの中で日常的に取り入れられている治療手段の一つです。

しかし、単に「歩かせる」ことが目的化されてしまい、装具の適応や調整への十分な検討がなされないまま実施されているケースも少なくありません。

 

歩行練習においては、歩行の各相(立脚初期、立脚中期、遊脚期など)における麻痺側下肢の運動機能や安定性、代償運動の出現などを詳細に観察し、それに応じた装具選定と調整を行うことが極めて重要です。

 

例えば、初期には長下肢装具(KAFO)を用いて膝関節の不安定性を管理しつつ、立位保持や荷重練習を可能とし、その後、膝関節の随意運動や安定性の回復に応じて短下肢装具(AFO)へと段階的に切り替えていく必要があります。

さらに、金属支柱型からプラスチック型(カーボン含む)への移行も検討することで、より動的な歩行を獲得できる可能性が広がります。

 

この装具の段階的な選択と調整は、回復過程に合わせて適切に介入するタイミングを見極める臨床的判断力を必要とします。

時機を逸してしまえば、十分な歩行量を確保できず、入院期間内に目標とするADLレベルに到達できないまま退院せざるを得ないといったケースにもつながります。

 

したがって、装具療法において必要な知識と技術を習得し、患者個々の状態に応じた最適な選択と調整が行えるようになることは、理学療法士や作業療法士にとって極めて重要な専門性です。

もしあなたが装具療法に苦手意識を持っていたり、どのようなものを選択すべきか悩んでいるのであれば、ぜひ積極的に学んでいきたいですね。

 

脳卒中片麻痺の歩行動作練習のためのトレーニングと装具療法|一括申込

 

講師:中谷 知生 先生

宝塚リハビリテーション病院 研究開発部門長 / 理学療法士

 

 

 

 

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