リハビリの成果は栄養から|PT・OTに必要な栄養の知識
リハビリをする上でエネルギーのことを考えて評価したことはありますか?
車はガソリンが無いと走らないように
人間もエネルギー補給がうまく出来ていないとパフォーマンスを発揮することはできません。
しかも回復期病棟に入院している患者様で、栄養状態が悪いと判断されることは少なくありません。
地域高齢者の中においてもサルコペニアの有症率は10%もいると言われているのです。
患者様の栄養状態を把握し、運動負荷量を検討することはセラピストにとってとても重要な評価項目であることは明らかです。
しかしながら、栄養学を学生時代から学べる学校は少なく
臨床に出てからもなかなか学ぶ機会はありません。
- 運動を続けているのになんで筋力がつかないのかわからない
- 患者様の栄養状態を評価する方法を知らない
- 血液データ等の見方がわからない
- 栄養状態のフィジカルサインの診かたがわからない
こうした悩みを抱える若手のセラピストは少なくないと思います。
リハ栄養はなぜ勉強すべきなのか?
どれだけ治療技術や評価技術を熱心に学んでいても、
その土台となる栄養状態が不安定では、効果的なリハビリテーションを提供することはできません。
栄養は、身体機能の回復や活動の維持に深く関わっており、リハビリの成果を左右する重要な要素です。
病院などの医療機関では、栄養に関する管理は看護師や医師、管理栄養士が行ってくれることが多いですが、
訪問リハビリの現場ではそうはいきません。
現場のスタッフが、自ら栄養状態を把握し、必要に応じた対応を考える必要があります。
特に作業療法士の方は、食事の場面に関わる機会が多く、
咀嚼や嚥下、食具の使用、食事動作などを含めた包括的な支援を求められる場面もあります。
そうした中で、栄養学的な視点を持つことは、
単にリハビリを進めるだけでなく、生活そのものを支えるという点でも非常に重要です。
だからこそ、栄養に関する基本的な知識や視点を持つことは、在宅や地域リハビリに携わる専門職にとって欠かせない要素なのです。
リハビリ栄養を理解することは患者様の状態を理解することに繋がる
患者様の栄養状態を理解することは、患者様の身体の状態を理解することに繋がります。
治療技術や評価技術を徹底的に勉強していても
その根底となる栄養状態が不安定では、効果的なリハビリを提供することはできません。
なぜなら栄養状態が悪いのに、筋トレをしても、筋肉がつかないということは理解できますよね?
特に訪問現場ではその状態が顕著に現れます。
食事をきちんととっていない患者様は多く、お茶や水だけしか飲んでいなかったり、
食事もパンだけという方も少なくありません。
こうした栄養状態を理解し、看護師やケアマネと相談をしながら患者様の食生活などにも気を配って対応する事も、我々リハビリ職種の役割かもしれません。
急性期であれば定期的に血液データのチェックをしたり栄養点滴を導入したりと様々な評価が多職種によって行われますが
回復期や維持期、訪問現場においては、理学療法士や作業療法士がチェックしなければいけないという場面も少なくありません。
- どのような評価が必要なのか
- どのようなことを考えていくべきなのか
- 患者様にできることは何か?
- どのようなフィジカルアセスメントが必要なのか
昨年のリハ栄養セミナーでは作業療法士の方の注目を集めました。
私達にできることを徹底的に学んでみませんか?
もしあなたがこうしたことで悩んでいるならこちらのセミナーをチェックしてみてください。

講師:坂本 陽子 先生
医療法人社団蘇生会 蘇生会総合病院 管理栄養士