股関節疾患の術後荷重困難はここを考慮してリハビリを進めよう

股関節疾患術後の患者様のリハビリを担当した際に

  • なんか詰まった感じがする
  • 自分の足じゃないみたい
  • 鈍い痛みがずっと続く

といった訴えを呈する方はおられませんでしたでしょうか?

こうした症状は比較的多く、様々な原因から荷重がうまくできないという現象を経験したことがあると思います。

 

そうした問題を筋力低下の一言で片づけてしまっていませんか?

今日はこうした問題に対してもう少し深堀りして考えてみたいと思います。

 

股関節疾患の荷重困難な原因は本当に筋力が原因か?

股関節疾患に限らず、手術後の筋力低下はもちろん患者様には出現します。

術創の影響で身体が動かしずらいことや活動低下に伴う筋萎縮などが考えられます。

しかしながら、術前の評価において健側の筋力などを評価していると思いますが、こうした評価を経て本当に筋力低下が原因で荷重が難しいのかどうかを判断する必要があります。

 

股関節疾患の患者様に限らず、手術を経験された患者様は手術内容にもよりますが、往々にして荷重をかけるという恐怖感と戦うことになります。

今まで自分の身体として関わってきた環境と異なる環境に急になるため、

こうした荷重をかけるということに対する恐怖感が出現するということを念頭にリハビリを進めていかなければいけません。

 

もちろん、術前からそもそも筋力が低下しているということもあるでしょう。

変形性関節症であれば、今まで荷重をかけることで痛みを呈していたから、

荷重をかけない生活をしていたからこそ、いきなり荷重するように指示されても、うまくかけれないということもあるかもしれません。

 

こうした心理的な問題は、多くの患者様においても見られる現象であることを理解し、そのうえで器質的な問題に取り組んでいかなければいけません。

 

もちろん、股関節疾患の解剖学的な知識は必要ですので、こうした知識を踏まえて今日の記事を読んでもらえれば幸いです。

 

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講師:為沢 一弘 先生

京都下鴨病院 理学療法士

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