半側空間無視を呈する患者様のリハビリで重要なこととは?
半側空間無視は、脳卒中や外傷性脳損傷などによって引き起こされる神経学的な障害で、
リハビリ現場の様々な場面で問題として現れます。
この障害は、患者の日常生活に大きな影響を及ぼし、リハビリテーションにおいては特に注意が必要です。
こうした症状を呈する患者様のリハビリにおいて重要なことは、患者自身がこの状態を認識し、受け入れることが重要です。
教育的アプローチを通じて、無視がどのように日常生活に影響を与えているのかを説明し、患者が自らの状態を理解することから始めなければいけません。
今日はそのために重要なことについて解説します。
半側空間無視を呈する患者様のリハビリで覚えておくべきこと
半側空間無視を呈する患者様のリハビリにおいて、患者自らが自分の状態を理解することから始めるべきということを書きました。
そのために必要なことは感覚刺激の理解です。
無視されている側に対して意図的に視覚的、聴覚的、触覚的な刺激を与えることで、
徐々にその側に対する認識を促進します。
この過程では、患者が無視された側に注意を向けるよう意識づけることが重要です。例えば、無視された側にある物体や人に対して声をかけたり、触れたりすることで、患者の関心を引きつける必要があります。
そして環境調整も重要になります。患者様の生活空間において無視側に明るい色のものを置いたり視覚的に目を引くような配置調整が必要になります。
そうすることで、無視側に意図的に視覚的な刺激を増やすことで
意図的に無視側に向きやすい環境を作らなければいけません。
こうした半側空間無視を呈する患者様のリハビリで重要なことをこちらのセミナーでご紹介しています。
2024年8月23日(第四金曜日)20:30~22:00【オンライン開催】
作業療法士向け脳血管障害の高次脳機能障害に対する評価とリハビリ|無視症候群編(半側空間無視など)
講師:宮内 貴之 先生
湘南医療大学保健医療学部リハビリテーション学科作業療法学専攻
専門作業療法士(脳血管障害)