リハビリで覚えておくべき心疾患の離床時の注意点とは?

急性期において、患者様が最初に離床するとなった場合、

あなたはかなり慎重に対応すると思います。

その際に血圧をチェックしたり、SpO2が下がっていないかなどびくびくしながら対応するのではないでしょうか?

 

私自身もかなり気を使って患者様の離床を促していたのを覚えています。

しかしながら今考えればそれだけでは不十分だったとつくづく思います。いろいろなことを勉強してきた今では、その際のフィジカルサインなどももっと考えて対応していれば、より効果的な離床を促して行けたのではないかと。

 

今日はこうしたお話をしてみたいと思います。

 

心疾患の離床を促すうえで重要なフィジカルサインとは?

患者様が離床を進めていくうえでバイタルサインを測定し異常を確認することはとても重要です。

特に初回離床時は起立性低血圧が出現する可能性があるため

伸長に対応を進めていかなければいけません。

 

その時にバイタルサインばかり気を取られていては、患者様の身体に表れるフィジカルサインを見落としてしまいます。

起立性低血圧で考えられることと言えば、チアノーゼ症状がもっとも有名でしょう。

しかしながらそれだけではなく、患者様の息苦しさの訴えなど、患者様自身の感じ方をきちんと聴取して離床を進めていかなければいけません。

息苦しいという訴えは、肺血栓塞栓症としての症状の典型的なサインです。

 

こうした離床に伴うリスク管理がきちんとできているかどうかはとても重要になりますので、ぜひチェックしてみてください。

 

心疾患の離床時に考えておくべき負荷量の設定は?

心疾患のリハビリにおいて悩む内容としては運動負荷量が挙げられます。

こうした評価技術は血圧や脈拍の変動に伴う身体の変化をチェックしていく方法が知られていますが、実際のところどのレベルまで負荷をかけていいかどうかで悩む方もおられるのではないでしょうか?

 

この負荷量の設定はリハビリ技術の真骨頂といっても過言ではありません。

この負荷量を間違えてしまうとリスクが一気に跳ね上がります。

きちんと負荷量の設定をできるようにしたいですね。

 

理学療法士・作業療法士のための心疾患のリハビリの進め方|頸部骨折や脳卒中等に合併する心疾患患者の対処

 

西村 真人 先生(大阪労災病院  / 理学療法士)