患者様の情動について考えたことはありますか?
認知情動障害と聞くとあなたは「難しいな」と感じることもあるのではないでしょうか?
でも少し言葉を変えてわかりやすく説明すると
「物事を過度にネガティブに考えてしまう」
ということです。
あなた自身も経験はあるのではないでしょうか?
失敗経験ばかり繰り返して、うまくいかないからやめたいと感じたことが。
ヒトは何度も失敗ばかり繰り返すと
次第に失敗を恐れ絵新たな挑戦を避けるようになります。
リハビリ現場においても同様のことが言えると思いませんか?
今日はこの認知情動障害について考えてみたいと思います。
失敗経験ばかり繰り返すとヒトは行動を起こしたくなくなることを理解しよう
例えばあなたが、大学受験を目指して勉強していたとしましょう。
模擬試験でいつもいつも同じ科目が及第点に届かない、なんて経験をした方もおられるのではないでしょうか。
私自身も苦手科目はありました。
そうした科目について、積極的に克服しようとしましたか?
それともその科目は捨てて、別の得意科目に挑戦しましたか?
ヒトは、苦手なことや失敗ばかり繰り返したことについては、自信を失ったり、新たな挑戦を避ける行動をとることがあります。
リハビリ現場においても、何度も失敗ばかり繰り返した行動については
ヒトはやりたくないなと感じる場面があってもおかしくないと思いませんか?
例えば、端坐位からの立ち上がりでいつも同じところで躓いているとしましょう。
そのためいつもセラピストや看護師に手伝ってもらっているとしたらどうですか?
失敗ばかり繰り返している行動は、次第にやりたくなくなり、
介護してもらうのが当たり前になってしまうような状態に陥ってしまいます。
こうした患者様の情動系について、きちんと理解し、どのような運動負荷を設定すべきなのか、どのような課題からリハビリを進めていくべきなのかを、今一度考えなおすことも重要かもしれませんね。
こうしたことについて、ぜひ考えてみてはいかがでしょうか?
2024年9月25日(水)20:00~21:30【オンライン開催】
脳のシステムと解剖学からみた脳卒中患者の歩行障害とアプローチ|認知・情動障害と歩行
講師:吉尾 雅春 先生
千里リハビリテーション病院
副院長 / 理学療法士