中医学とは
中国伝統医学のこと。 春秋戦国時代(西暦では紀元前です!)に書きあらわされたとされる、中国最古の医学書である『黄帝内経』を基盤とした経験医学です。 黄帝内経では、人は、天と地の聞に存在し、自然という環境の中で暮らしているのだから、いかに自然と調和するかが大事なのだ、と説かれています。 鍼灸や按摩、易、薬膳も、みな、この理論を基にしています。皆さんも、先人たちが体験し育んできた教えを学び、用いて、日々の生活に役立ていきましょう。
1880年代に生まれた若い概念です。
人それぞれの体質にあわせた食べものを中医学では、「体を温めたり補うもの」「体を冷やしたり排出を促す」そして「そのどちらでもないもの」の3種類にわけて考えます。 温めたり補う食べものと、冷やしたり炎症を食い止める食べものを表にしましたので、ご自身の身体の特徴がわかった皆さん、ぜひ、常日頃、どんな食物を食べればよいのか、確認してみて下さい。 愉しみながら、薬膳を食生活に取り入れていただけると思います。
体を温める性質の食物と体を冷やす性質の食物
体を温める性質の食物 | 体を冷やす性質の食物 | |
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![]() 冷える体質の人に |
![]() 熱タイプの人に |
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穀類 | もち米・インディカ米・納豆・いんげん豆 | 小麦・大麦・ハトムギ・麩・そば・アワ・緑豆・豆腐 |
野菜 | 冷える体質の人に 蕗・蕪・うど・葱・しょうが・シソ・玉葱・ニンニク・ニラ・カボチャ・山葵・パセリ | 熱タイプの人に 牛芽・茄子・ほうれん草・生対艮・胡瓜・セロリ・トマト・苦瓜・タケノコ・芹・三つ葉・みょうが・アスパラガス |
果物 | 桃・桜桃・山査子・あんず・粟・梅干・ライチ・柚子(皮)・金柑・茘枝(レイシ)・椰子(ココナッツ)・なつめ・クルミ・松の実 | 柿・梨・西瓜・メロン・リンゴ・オレンジ・みかん・びわ・キウイフルーツ・アボカド・桑の実・パパイヤ・バナナ・羅漢果 |
畜肉 | 鶏肉・鶏のレバー・鹿肉・マトン・牛すじ | 牛タン・馬肉・兎肉・ラード・羊レバー |
魚介類 | 鯵・ブリ・鯖・鮭・マグロ・太万魚・鮎・鰯・鮒・ニシン・海老・赤貝・鱒・ムール貝 | 鰭・ハマグリ・昆布・シジミ・カニ・ヒジキ・海苔・もずく・若布・タコ・アサリ |
調味料 | 冷える体質の人に 大豆油・菜種油・黒砂糖・酢・酒・胡槻・味噌・シナモン・紅茶 | 熱タイプの人に 卵白・バター・ごま油・ウーロン茶・緑茶・白砂糖・塩・醤油・豆鼓 |
これらの食べものは、先に述べました様に単純に休を温めたり冷やすだけでなく、温める性質の食物は、栄養成分の吸収力を高めたり、逆に冷やす性質の食べものは、体内に蓄積する老廃物などを排出させる働きがあります。ですから、たとえば「冷え性」の方が夏でも、体を冷やす働きのある夏野菜を使ったサラダを食べ続けることは禁物なのです。