循環器疾患の急変予防に必要なこととは?
循環器疾患のリハビリを担当するうえで気を付けておきたい症状として急変が挙げられると思います。
こうした場面はできれば出会いたくないと感じる方も少なくありません。
そのため、離床をあきらめるという方もおられるのではないでしょうか?
しかしながらこうした事態を防ぐためにも患者様の病態を理解することや
循環機能や呼吸機能、患者様に投与されている薬剤に検査所見、
そして患者様の状態を把握するためのフィジカルアセスメント
これらの情報をしっかりと把握してリハビリに臨む必要があります。
そのために覚えておきたいことについて今日は解説したいと思います。
循環器疾患の急変予防に必要なこととは?
まず、患者の状態を正確に評価することが基本です。
心機能や運動能力、日常生活動作の評価を行い、個々のニーズに応じたリハビリテーションプランを策定します。
特に、心臓リハビリテーションでは、運動療法が中心となりますが、無理のない範囲での運動を推奨し、心拍数や血圧のモニタリングを行うことが重要です。
次に、患者教育が不可欠です。循環器疾患に関する知識を患者に提供し、
生活習慣の改善や薬物療法の重要性を理解させることが求められます。
特に、食事や運動、ストレス管理について具体的なアドバイスを行い、
自己管理能力を高める支援を行います。
また、急変の兆候を早期に察知するための指導も重要です。胸痛や息切れ、異常な疲労感などの症状が現れた際には、すぐに医療機関を受診するよう促します。さらに、家族や介護者への教育も行い、サポート体制を整えることが急変予防に寄与します。
最後に、チーム医療の一環として、医師や看護師、栄養士と連携し、
包括的なケアを提供することが大切です。こうした情報をぜひ皆さまの頭の片隅において対応してみてくださいね。
2024年10月8日(火)19:00~20:30【オンライン開催】
講師:奥村 高弘 先生
近江八幡市立総合医療センター 副主幹
理学療法士
循環器認定理学療法士
心臓リハビリテーション指導士
腎臓リハビリテーション指導士